2018.08.23

IoTで暮らしを最適化する、スマートハウス最前線

IoT(Internet of Things)技術は、すでに様々な分野で我々の生活に浸透し始めている。医療、農業、観光、エンターテイメント…目に見えぬ部分で様々な物たちがインターネットに繋がり、人々の生活を変えている。中でも最もIoTを身近に感じることができるのは、住まいのIoT化、スマートハウスだろう。

生活を送る家がIoTになる、スマートハウスとはどういうものなのか。その最前線の実例とともに見ていこう。

IoTとは?

これまで、携帯電話やパソコンなど、画面のついた通信端末に接続していたインターネットだが、技術の進歩でより小さく、多くのものに接続することができるようになり、それにより様々な可能性が広がっている。

IoTにおける重要な要素として、大きく以下のものが挙げられる。

・センサーの精度
温度、角度、加速度など様々な数値を測定するセンサーの精度が上がることで、ネットを通じて収集するデータの価値が向上。

・センサー、端末の小型化、量産化
センサーやそれを含んだ端末が小型化することで、取り付けられる数が増加し、量産化されることでコストカットが実現。

・ビッグデータ処理技術
センサーを通じて収集したデータを適切に解析して処理することで、オペレーションの最適化が図られる。

これらが三位一体となり、様々な業種でIoTは試行錯誤されつつ急速な進歩を遂げている。

スマートハウスとは?

このようなIoT技術を、何らかの形で取り入れたのがスマートハウスだ。具体的には、以下のような要素が挙げられる。

・温度センサーとエアコンにより、室温が適切に保たれる。

・ネットを通じて鍵の所有者を判別することで、金属の鍵を使わなくても、入退室を管理できるスマートキー。

・EV(電気自動車)を駐車することでその充放電を管理。日中は太陽光で充電し、夜間や緊急時は家の電気に使うなど、電力の管理を行う。

他に「Google Home」や「Amazon Echo」など、スマートスピーカーが普及し始めているが、他の機器と連携していくことを踏まえると、スマートハウスの第一歩と言えるだろう。

アメリカのスマートハウス「caspar」

casparは、「Live in a home that works for you」と理念を掲げる、AI(人工知能)を活用したアメリカのスマートハウスサービスだ。

・音声アシスタント
自然言語処理を使用した音声アシスタントで、居住者の意図を理解して、カーテンや照明などが制御される。

・ディープラーニング
音声入力されたデータは、ディープラーニング技術によって居住者の嗜好や生活習慣を学び、自動で行うようになっていく。

・コンピュータビジョン
制御されたビジョンによって、家の中や周囲での変化や異常を感知。

最初は声でスイッチを入れていれば、システムが学習し、次第に心地よい安全な暮らしに導くという、スマートハウスの王道をゆくサービスである。

公式サイトで「Casparは行動予測を行うためのデータが収集できることは何でも代わりに行えるようになります」と発表しており、照明のON/OFFやカーテンの開閉に始まり、センサーによって感知できることはなんでもスマートハウスの未来になりえることを示している。

高齢者向け「Cox communications」

アメリカのCox Communicationsは、一人暮らしの高齢者に向けて、スマートハウスのモデルハウスを公開。様々なスマートハウス製品を体験できる場を提供した。
具体的には以下が挙げられる。

・ゴミ箱の入り口に設置された製品で、捨てる際パッケージ等のバーコードを読み込むと自動追加注文ができる
・ペットに自動で給餌する
・薬の摂取を管理してくれる
・ビデオ通話で医師や栄養士に相談できる

スマートハウスという最先端技術の結晶をもっとも必要とするのは高齢者とも言えるだろう。

AI、IoT技術を使った個別のサービスを組み合わせることで、それぞれの生活にふさわしい速度でスマートハウスは浸透していくはずだ。