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現場伴走×データサイエンスのシナジーにより
媒体営業を超えた顧客の経営課題へアプローチ
唯一無二のパートナー関係を結ぶ

  • ワークスタイル
  • 2019年11月29日

リクルート住まいカンパニーの営業は、メディア広告を売り集客効果を上げることだけを目指しているわけではありません。たとえば、クライアントの本質的な経営課題の解決まで踏み込めるのも醍醐味のひとつ。そのためには、顧客理解を深めることや、期待を上回る価値提供が不可欠です。

そこで今回は、徹底した顧客接点を武器に、変革期を迎えた業界最大手クライアントの経営課題に切り込んだ営業の木村奈生さん、そしてデータサイエンティストとして木村さんと協業しながら業務支援ツールを作成した杉浦太樹さんにインタビューを実施。

クライアントの大幅な売上拡大に貢献し、パートナーとして認められるまでの成果を上げた取り組みについて聞きましfた。

脱・出入り業者。経営課題に切り込める営業を目指す

木村さんが担当していたのは、全国展開している賃貸業界最大手の管理会社A社。仲介事業の生産性を高めるため分社化が決定し、全国240店舗で一斉に過去実績のない他社物件の仲介業を始めることになった。創業約50年の歴史に鑑みても大きな変革期であり、スピーディな組織変革・現場戦略の移行が求められていた。その頃、すでに担当営業だった木村さんは、A社のSUUMOに対する期待値は他社と何ら変わらず、“出入り業者の1社”として見られているに過ぎなかったと振り返る。

「A社は、他媒体にも物件を掲載しており、SUUMOが特別というわけではなく、多数ある出入り業者としての扱い。反響だけ返してくれれば良く、それ以上は求めないという考えでした。ただ、私はA社の業績につながる成果をお返ししたいと考えていたので、そこまで期待されていないことは純粋に悔しかったですね」(木村さん)

出入り業者の立ち位置から「相談するならSUUMO」と思ってもらえるパートナーのような関係性を築きたいーー。その思いから、木村さんは社内でもほぼ前例のない行動に出る。全国30人の営業メンバーでのプロジェクトチームを発足することで得た顧客現場との現場接点×SUUMOデータの業務支援ツール化による、「使える」マーケティングツールの設計と活用だ。

全国30名の営業メンバーとデータサイエンティストを巻き込み、課題解決ツールを開発

全国に240ある店舗の現場の声を集めるために、全国30人のSUUMO営業メンバーでプロジェクトチームを束ねた木村さん。プロジェクトメンバーとの協働体制のもと、延べ5680回の面会を重ね、課題を抽出していった。

「仲介事業の売上アップを目指す為に、他社物件のメディア掲載による集客が必要になったA社は、新たな業務時間が店舗あたり約180時間発生していました。掲載する他社物件の選定にはトレンド・価格・エリアの物件情報などの把握が必要になり、ノウハウに乏しいA社にはハードルの高い業務になっていたのです。(木村さん)」

その打ち手として、反響確率の高い物件を選ぶことができるマーケティングツールを作成することを決意し、データサイエンティストの杉浦さんに協働を持ちかけた。

A社の店舗で仲介業務にあたる現場社員の声をヒアリングしながら、ゼロからのツール作成を進めた杉浦さん。自身にとっても、クライアントの生の声をヒアリングしながらツールを構築することは初めての経験だったという。

「まず、試作品を数店舗で使っていただき、実際に活用してもらえるかどうかをクライアントのもとに出向き、検証しながら作成していきました。ツールそのものは、そこまで目新しいものではありませんが、現場で使っていただく人たちの思いを汲み取りながら作るという取り組み自体は特異的かもしれません。解決したい課題は木村さんから聞いていましたが、細かい使い勝手については、直接聞いてみないと分かりません。たとえば、試作を用意しても、なぜここが活用されていないのかといった意図を汲み取れないと改善のポイントがズレてしまいます。納得感があり、汎用性の高いツールに仕上げるためにも、現場との接点を持てたことは大きな意義がありました」(杉浦さん)

かくして、「物件選定ツール」が完成。相場との比較、カスタマーの閲覧履歴などから、媒体への掲載に向いている物件を提示するというものだ。すでに実績を上げている店舗における知見をロジックに反映し、精度の高いツールを完成させた。

また、利用浸透を徹底して業務改革に結びつけるため、ただ単に出来上がったツールの提供だけに留めまらず、共同キックオフ・勉強会の実施、利用状況の内部モニタリング・検知、効果分析など、各フェーズをクライアント任せにせずに木村さん主導でサポートした。なぜ、ここまで伴走することができたのだろう。

「ツールはあくまでも手段のひとつ。クリティカルにクライアントの業績を上げるためには経営方針や事業部の課題解決をしなければ、事業は存続できないかもしれません。その危機感から、私にできることは何でもやろうと決めていました。クライアントのスキルが不足していることで課題解決が進まないのであれば、私含めてSUUMOのリソースをフル活用してツールを作成し、スキルを補完したいと考えました」(木村さん)

リクルートALLでクライアントに伴走。信頼されるパートナーへ

ツールの作成をきっかけに顧客接点を深め、A社の社長と仲介事業における課題の整理や、経営伴走を実行していった木村さん。離職率など人材課題が浮き彫りになると、リクルートキャリアとともに打ち手の提案を行うなど、カンパニーの枠を超えて経営支援の体制を構築していった。

こうした取り組みの結果、A社の売上は大きく伸長。また、それに伴いSUUMOとの取引も大幅に拡大いただくことができた。

一連のプロジェクトを通して、木村さんが入社以来抱えてきた「住まいカンパニーの営業の役割って何だろう?」という自問にひとつの答えが見つかったと語る。

「SUUMOだからこそ、これだけの顧客接点を持てたのだと思います。顧客接点そのものを社員全員が大切に思っている組織であり、クライアントに一人ひとりが向き合っていることが大きな強みであることは間違いありません。かつ、クライアントの成果に結びつくことであれば、何でも良しとしてくれる大らかな風土があります。データが必要ならデータサイエンティストの力を借りることもできますし、人材課題があればリクルートキャリアと協働できます。クライアントの課題に自身を持って向き合える土壌が整っていることが、住まいカンパニーの魅力であり、その土壌を活かすことが我々営業の役割だと思います」(木村さん)

また、杉浦さんも住まいカンパニーだからこそ、データサイエンティストとして新たな境地が拓けたという。

「今回の木村さんとの協働のようにクライアント、ひいては業界の課題解決に対し、主体的に議論して取り組めたことに、とてもやり甲斐を感じました」(杉浦さん)

大きな成果を上げてなお、木村さんは現状に甘んじることなくクライアントの先を見据え、前に歩きはじめている。

「数字の成果が見えたとき、達成感はあまりなくて、安心感だけでしたね。それは、自分が信じて取り組んだことが間違いではなかったと思えたことによる安堵だと思います。でも、同時に恐怖心はずっと持ち続けていて、この先もずっとクライアントのパートナーであり続けるためには、失敗が許されないんですよね。自分が判断を誤るとクライアントの成長を止めてしまう可能性は常にあるわけです。次に着手するべきことは何かを間違えず、クライアントと向き合い続ける。その覚悟を携えて前進するのみですね」(木村さん)